Eriko Ito

東京の、とあるソーシャルセクター(中間支援NPO)に勤めて約6年。期間限定でSeattleのNPOに参画後、帰国して出産しました。NPOスタッフが感じるあれこれを発信していきます。

制約があるから物事が進む

仕事でもなんでもそうだと思うのですが、

 

「全くの白紙の状態です!さあ、自由に絵を描いてください!」

 

と言われて、物事が進むタイプと、戸惑うタイプと二種類の人がいると思うのです。

 

私は後者のタイプ。

 

仕様書にぐちぐち、タイトな〆切にぷちぷちキレながらも、ある程度「制約がある」方が、(色々なものを諦め、そして事情を大人に飲み込みながら)進められるタイプです。

 

そして、それは子供が生まれた後も一緒。むしろ、その特性がいい方向に生かされていると思います。

 

子供が生まれたら、とにかく子供が最優先!友達とご飯を食べにいくのも、フラッと飲みにいくのも、行きたいイベントに行くのも、基本的に出来ません。

 

出来るとしたら、夫とスケジュール調整が出来たら、という前提。それでも、もし、子供が熱を出したら、気になって自分の趣味とかのイベントには行きにくい。(行ってもいいけど、気になって本気で楽しむ、というのはできない)

 

これは、子供が欲しいと思った時から覚悟していたことなので、そこに文句を言うつもりは全くないのですが、

 

それ以上に驚きだったのは、「子供が生まれたから、私の人生が計画的に進む」ということ。

 

子供が生まれたら、我慢の連続だと思ってたんですね。何においても、子供優先。自分のキャリアも何もかも。

 

でも、短期的な「やりたい事(イベントに行きたい、飲み会に参加したい、夜中まで仕事に没頭したい等)」は確かに叶えられませんが、長期的なやりたい事に関しては、むしろ積極的に進む、という事が分かりました。

 

例えば、大学院の進学。海外か国内かは決めてませんが、専門性をアカデミックに極めるために修士・博士課程への進学が頭の片隅にありました。

 

頭の片隅にしかなかったソレは、子供が生まれてから「いつまでに」準備しなければならないか、が具体的に。

 

だってもし海外大学院に行くなら

 

・子供の保育園問題(現地の保育園の保育料やビザ、私の勉強時間)

・小学校時期なら、勉強の質

・中学受験するなら、それに合わせて帰国…

 

…等々、子供の話だけでも検討すべき事項がたくさん出てくるのです。

大きいのは子供の教育かな。

 

私は母国語教育を重視するので、日本語の定着が重要な時期に海外に出て英語教育を子供にすることがいい事とは思っていません。(早くても中学か高校かな。出来たら高校1年生がベスト)

 

それと同時に、私の脳細胞の老化問題との兼ね合いを考える必要が出てくるのです…

 

そんなこんなで、

 

・子供にとってベストな時期

・私の脳細胞の老化問題

 

2つをクリアする時期を想定し、それに向けて逆算で自分の人生設計を考えることになるのです。

 

白紙な状態だと絶対「いつかは」って言って、何か御縁がくるまで動かないですよね。

 

でも、子供がいると、そんな事は言ってられない。

 

子供がいる、という制約は、「自分の人生の計画を明確にし、マイルストーンが見え、そしてその行動をせざるを得なくなる」

 

ということに繋がるんだなぁと。

 

だからこそ、人生を主体的に動かしていくことに繋がるなぁと。

 

子供がいたからこそ、ダイナミックに動く人生。

 

いつか子供が大人になった時に「アナタがいたから、ママはこんな事が出来なかった」みたいなことは絶対言いたくないし、思いたくない。

 

私は私で、子供に胸を張れるような、自分自身が満足いける人生を目指したいし、その背中をきちんと見せたい。

 

そんか大層なことを成し遂げようとは思ってないけど、せめて自分の子供には、

 

「アナタがいたから、ママの人生がこんなに計画的に、進化したのよ」

 

と語れるようになりたいな、と思っています。